4.銀歯が取れてしまう理由〜後半〜
銀歯が取れてしまう理由3つ目はセメントが劣化してしまうことです。
銀歯はセメント(接着剤のようなもの)によって歯にくっついています。
セメントは昔に比べると改良されて良くなってきていますが、やはり環境が厳しい口腔内で長年使っているとどうしても劣化が進んできます。
それによって銀歯が取れてしまう場合もあります。
もしそれで取れてしまった場合は、特に虫歯がなければそのまま付け直すことも可能です。
ただセメントが劣化すると溶け出すので、そこの空いた部分に菌が入り込み虫歯になることもよくあります。
このように、銀歯の下は虫歯になってしまうことが多いため、虫歯にならないように注意することが大切です。
虫歯にならないようにするためには、まずは毎日のブラッシングをしっかり行うこと。
特に夜寝ている間は虫歯菌が活発になりやすいので寝る前のブラッシングは念入りに行うことが必要です。
それからしっかり定期検診に行くこと。
自分のブラッシングだけではどうしても落とせない部分が必ずでてきます。
半年に一度くらいはプロによるクリーニングをしましょう。その時に虫歯のチェックもできます。
そして、できることならば銀歯ではなくセラミックなどの自費のものを入れましょう。
先ほどもお話ししたように、自費のものだと白で見た目がいいだけではなく、銀歯よりも身体にいい材料を使っていたり、汚れが付きにくかったり、継時的変化が少ないです。
患者さんとしてはなかなか分かりにくいのですが、しっかりと治療をしてくれる先生のところで行うことが大切です。
残念ながら、いろいろな状況によりしっかり虫歯を取りきらずに銀歯をつけてしまう先生がいることも確かです。
そうするとまた虫歯になってしまう可能性も高くなってしまいます。
ポイントとしては、しっかり親身になって話を聞いてくれる先生がいいと思います。
口腔内の状態を説明してくれる、治療方法の選択肢を提示してくれてメリットやデメリットを説明してくれる、疑問に思っていることや不安なことを聞いて解決してくれる先生は信頼できると思います。
もし不安なことがあったら、他の先生の意見も聞いて見るセカンドオピニオンという制度もありますので利用してみてください。
5.頻繁に取れてしまう場合
最後に、銀歯が頻繁に取れてしまう場合はまた違った問題もあります。
これは銀歯だけに限らず全ての詰め物や被せ物に共通することですが、同じ部位の銀歯がなんども取れてしまう場合は噛み合わせなどがあっていない場合があります。
噛み合わせを少し調整することによって外れることがなくなる場合もあります。
それから、同じ歯ではなくていろいろな部位が頻繁に外れてしまう場合。
これは銀歯やそれ以外の問題ではなく、もしかしたら夜寝ている時に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があり、それが原因かもしれません。
寝ている時の歯ぎしりや食いしばりは、日中起きている時には考えられないくらいの力が歯やその周りの組織にかかっています。
日中の噛み合わせの力が30㎏だとすると、夜寝ている時は300㎏という実験結果も出ているのです。
それだけの力がかかっていれば外れるなどの問題が出てもおかしくはありません。
寝ている時の歯ぎしりや食いしばりは自分では気付かない部分が多いですが、プレートをすることにより歯が守られるのでそちらについても心当たりがある人は先生に相談していただくといいと思います。
銀歯が外れてしまう理由については理解できたでしょうか?
いろいろなことを考えるとやはり虫歯をつくらないのが一番です。
これ以上作らないように注意しましょう!