1.銀歯はどれくらい持つのか?
みなさんのお口の中には銀歯はありますか?
また銀歯をつけたのに取れてしまった経験はないでしょうか?
虫歯になってしまった時に保険治療で一般的に使われている銀歯なのですが、いろいろな条件により取れてしまうことがないわけではありません。
銀歯は審美的には気になるものの、値段も安く、保険診療として広く使われているものですが、実は最善の治療ではないのです。
銀歯は一般的にどれくらい持つのか、寿命などはあるのでしょうか?
なぜ銀歯は最善の治療ではないのか、そしてなぜ取れてしまうのかについてお話ししていきたいと思います。
できるだけお口の中は問題がでない方がいいですよね。
しかもその問題がお口の中だけでなく、全身に出る場合もあるのです。
ぜひ、これを読んで選ぶ時の参考にしてみてください。
2.銀歯に寿命はあるの?
先に結論から言うと、銀歯には寿命があります。
お口の中の環境にも寄りますが、だいたい5年〜7年と言われています。
もちろんそれよりも早く外れてしまう場合もあれば、10年以上持つ場合もあります。
保険で使う銀歯では、銀歯といいつつも、金、銀、銅、パラジウム、亜鉛、スズなど、その他にもいろいろな金属が合わさって銀歯は作られています。
よって一般的には銀歯と言われていますが、正式名称は金銀パラジウム合金といいます。
日本の保険治療は患者さんの窓口での費用負担は3割で、残りは国から払われています。(もちろん保険料として払ってはいますが)
アメリカなどでは保険制度がないので、それに比べるととても安く治療できます。
ただ、保険治療で目的とするのは、生活する上で支障が出ない最低限度の治療と考えてください。
そのため使える材料も限られていて、もちろんとてもいいものは使っていません。
銀歯はもう50年以上作り方などが変わっていません。
そして成分も少しずつ変わっているものの、昔とさほど変わっているわけではないのです。
それに比べると自費治療だとさまざまな材料から選ぶことができます。
自費治療は白い詰め物や被せ物を中心としているので審美面で優れているのはもちろんですが、保険治療よりも身体にいい材料を使っているので、健康面でも優れているのです。
最近はどんどん研究や開発が進められているので、よりいいものが使われている、それが自費治療なのです。
3.銀歯が取れてしまう理由〜前半〜
保険の銀歯で使われている金銀パラジウム合金は、自費治療で使う金属よりも溶けやすい性質があります。
お口の中はとても熱いものや冷たいものが入ってきたり、酸性、アルカリ性のものも入ってきたりします。また強い力で噛んで食べ物を食べるなど、とても過酷な環境になっています。
特に酸性のものは歯を溶かす性質があるのですが、実は銀歯も溶けているのです。
銀歯が溶けて腐食することによって形が変化してしまうのが、銀歯が取れてしまう理由の1つです。
銀歯が溶けてしまうことは身体にもとってもいいことではありません。
銀歯が腐食することによって銀イオンが溶け出し、全身に回ります。
銀歯は一度つけると外れたり、白いものに変えたりしない限りずっとお口の中にあるため、ずっと銀イオンが出続けます。
それによって今までは違かったのに、金属アレルギーになってしまう可能性があるのです。
それから銀歯が入っている近くの歯茎が黒く変色してしまい審美的に問題が出てくる場合があります。
銀歯は白い詰め物や被せ物に変えることはできますが、変色してしまった歯茎はなかなか元に戻らないので注意しましょう。
銀歯が取れてしまう2つ目の理由としては、銀歯にした歯は虫歯になりやすいことです。
銀歯にした縁の部分は凸凹していて汚れが溜まりやすいです。
その上長年使用していて溶け出してしまい形が変化してくると銀歯と歯の間に汚れと虫歯菌が入り込んで、銀歯の下で虫歯が広がっていく場合もあります。その場合は歯ブラシで磨くことができず、また元々虫歯だったところを削っているため虫歯の進行も早いです。
そうすると虫歯に侵食された歯の方も形が変わってきたり、脆くなってきたりするので銀歯が取れてしまう場合があります。
次に続きます。