一度できると食事や歯磨き、会話の際に痛んだりしみたりしてつらい口内炎。
基本的には放っておいても数日から10日ほどで自然治癒しますが、中には注意が必要な口内炎もあります。
今回は、口内炎の原因と早く治す方法について解説します。
口内炎の原因
口内炎の原因は主に4つです。
- 栄養不足
- ストレス
- 口腔内の傷
- 全身疾患
原因ははっきりしないこともありますが、栄養不足やストレスなどで免疫が低下した時に細菌に感染し、口内炎ができやすいといわれています。
また、唇など粘膜を噛んでしまった時の傷から細菌に感染した場合や、ベーチェット病などの全身疾患も口内炎の原因となります。
口内炎のできる場所は、主に歯肉・舌・口唇・口角です。
口内炎の種類
口内炎といってもその種類はさまざまです。
アフタ性口内炎
口内炎の中で最も多いのがアフタ性口内炎です。
潰瘍性口内炎とも呼ばれ、円形の白っぽい潰瘍ができます。
疲れや睡眠不足、ビタミンB不足によってできやすくなりますが、痕は残らずに自然治癒します。
アフタ性口内炎の中で何度も繰り返すものを「再発性アフタ性口内炎」といいます。
二週間たってもなかなか治癒しない場合は、全身疾患の可能性を疑います。
カタル性口内炎
カタル性口内炎は、矯正器具や粘膜を噛んでしまったなどの口腔内への刺激によってできるものです。
円形ではなくはっきりしない形で、治るまで痛みが続きます。
ウィルス性口内炎
ウィルスが原因の口内炎には、単純ヘルペス性ウィルスによる口唇ヘルペスがあります。
唾液などの接触によって感染し、神経節に潜伏感染します。
一度感染するとウィルスを完全に追い出す方法はなく、何らかのきっかけで再発を繰り返します。
日本人の約半数が感染しているといわれており、初期症状はピリピリとした違和感と水疱、強い痛みが特徴です。
再発のきっかけは強い紫外線やストレス、免疫低下などが原因といわれています。
口内炎を早く治すには
多くは数日から10日ほどで自然治癒しますが、つらい口内炎は早く治したいものですよね。
口内炎を出来るだけ早く治す方法について解説します。
口腔内を清潔にする
口腔内の細菌によって、口内炎が治りにくくなります。
うがいや歯磨きで口腔内を清潔に保ちましょう。
ビタミンBを摂る
口内炎の原因の一つには栄養不足が挙げられますが、特にビタミンBが関係しています。
ビタミンBは、疲労やストレスによって大きく失われます。
バランスの良い食事を心がけ、ビタミンBのサプリメントを服用するのもおすすめです。
体を休める
睡眠不足などで体が疲れていると口内炎になりやすく、治りにくくなります。
リラックスして体を休め、十分な睡眠時間を確保することが大切です。
市販薬で治す
口内炎が大きい場合や痛みが強い場合は、市販薬を使うのも良いでしょう。
市販薬には貼るタイプや、塗り薬などがあります。
なかなか治らない場合は医療機関へ
二週間たってもなかなか治らない、治ってもすぐに再発する、発熱など口内炎以外の症状があるといった場合は、ベーチェット病などの全身疾患の可能性もあります。
ベーチェット病は慢性再発性の全身性炎症性疾患で、アフタ性口内炎・外陰部潰瘍・皮膚症状・眼症状の4つが典型的な症状です。
その他、がんやエイズなどでも口内炎ができやすくなるといわれています。
口内炎は、歯科はもちろん、内科や皮膚科でも受診が可能ですが、全身の症状がある場合は内科を受診しましょう。
口内炎ができてしまった時は、刺激をしないように注意が必要です。
食事の際の熱いものや辛いもの、酸味がある食べ物も刺激になりますので、治癒するまでは避けましょう。
口内炎ができやすくてお悩みの方は、歯科医師に一度ご相談ください。