歯を失ってしまったら、失った部分を何らかの処置をして補わなければなりませんよね。
そこで、歯科医院で提案されるのは
①ブリッジ
②入れ歯
③インプラント
の3つがあります。
ただ、歯を失った部分によっては、出来る処置と出来ない処置がありますが、ここでは3つの選択肢があるとして、進めていきますね。
この3つは治療の方法が全く異なりますので、簡単に説明していきます。
①ブリッジ
歯が無い所の、両隣(手前の歯と奥の歯)の歯を削って橋渡しのようにして繋げた状態の被せ物を装着する治療です。
この被せ物は取り外し式ではありません。
②入れ歯
部分入れ歯の場合は、歯の無い部分だけ入れ歯になり、手前の歯や、他の歯に入れ歯を引っ掛ける金具をつけて、装着します。
入れ歯は取り外し式なので、就寝前は取り外します。
③インプラント
歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上にアバットメントと言う部品を入れます。
そして、そのアバットメントの上に上部構造(人工歯)を被せて完成する治療で、外科処置が必要となります。
取り外し式ではありません。
以上が、3つの治療法の特徴です。
どの治療法にも、メリットとデメリットがあります。
そして、③インプラントのデメリットのひとつと言えるのが、インプラント治療は『保険適応外』だと言うことです。
言わば『自費治療』です。
①②に関しても、使う材質を変えたりすると、保険適応外の自費治療のものになりますが、そう言った希望がなければ、保険適応の治療となります。
しかし、③インプラントに関しては、自費治療しかありません。
保険適応という選択肢がないので、どうしても高くなってしまいます。
そして、そのことから『インプラントは高いもの』と言うイメージがついてしまっています。
インプラントは保険適応ではないので、全額自己負担の自費治療です。
「自費治療」と言う言葉だけで、
「え!?じゃあ、やめとこうかな・・・」
「一体、いくらかかるのか不安だな」
と、治療への気持ちが怯んでしまいそうになりますよね。
確かに、自費治療と言えば、数千円〜数十万円、もっと言えば数百万円。
上を挙げれば、キリがありません。
そして、今回の「インプラント治療」に関しては、数十万円の部類に入ります。
では、このインプラント治療の料金の詳細を、お伝えしていきますね。
まず、自費治療とは料金設定を各々自由に歯科医院が決めて良いので、医院によって料金に違いがあります。
ただ、だいたい相場はありますが、それでも差があります。
実際に、現在は1本あたり30万円〜45万円と言う相場です。
1本で15万円も差があるなんて、どうして!?
と思いますよね。
これは、お口の中の状況によって、大きく変わってきます。
なんの問題もなく、すんなりインプラントを出来る人もいれば、インプラントを埋め込むための顎の骨の状態が良くない場合に、まずはそれを改善させる処置が必要な場合もあります。
このような場合は、そのための診断料や処置費用などがかかります。
そのため、同じ歯科医院でインプラントしたからと言って、みんなが同じ料金になるわけでも、ないのです。
インプラントの費用は、先ほど述べた特別な処置が必要な場合を除いても、通常は、診断料、インプラントを埋め入れる手術費用と上に被せる上部冠(人工歯)の費用がかかります。
そして、インプラントと一口で言っても、いろんなメーカーのものや種類があり、そこで価格も変わります。
そして、上部冠(人工歯)も、どう言った材質で作るのかによって数万円の差が出てきます。
これによって、料金の幅が30万円〜45万円となるのです。
あくまで一例ですが、
診断料など 30,000円
インプラント埋入手術 200,000円
上部冠 120,000円
合計 350,000円
となります。インプラント埋入手術料金に関しては、インプラントの種類を患者さん側で選ぶことは出来ないので、料金を抑えることは難しいと思いますが、上部冠に関しては、なんの材質を使うかを歯科医と相談して、変更できることもあるので、もしかすると少しは値段を抑えられるかもしれませんね。
ただ、これもお口の中の状況によりけりです。
使う材質にも、それぞれ特性があるので、歯にとって良いもの、使えないものがありますので、担当医と十分な相談が必要になります。