①悪いところがある場合はすぐに治す
当たり前のことですが、虫歯があったらすぐに治療しましょう。
その歯自体が悪化していくのはもちろん、その隣の歯や噛み合わせている歯も悪くなる場合があります。
それは虫歯だけではなく、歯周病も同様です。
歯周病は痛みがほとんど出ないため自分では気づきにくいものですが、歯周病が進行してしまうとしっかりものが噛めなかったり、健康な歯でも抜かなくてはいけなかったりする場合も出てきます。
以前に歯科医院で「歯周病です」や「ポケットが深くなっています」と言われたことがある人は特に注意が必要です。
②定期検診に通う
痛みや気になるところがなくても定期的に歯科医院に検診にいきましょう。
日本では痛みがあってからいく人が多いですが、虫歯があって治療する場合、削った歯は元に戻ることはありません。そして治療すればまた問題は出やすくなり、また治療する…という悪循環になってしまいます。
歯周病も進行したものは元に戻ることはなく、現状維持することが一番という状態になってしまいます。
歯と歯茎の境目にはポケットという隙間があり、それが深くなってしまうと汚れが溜まりやすくなり、汚れが溜まることによりまた悪くなりやすくなります。
深くなればなるほど自分ではどんなに頑張ってもきれいにすることができず、メンテナンスも難しくなってしまうので、そうなる前に歯科医院に行きましょう。
クリーニングでそういった自分ではどうしても落とすことができない部分を落とすことができます。
そして歯磨き指導をしてもらうことで正しい磨き方を理解することができ、汚れをしっかり落とすことができます。
期間としては3ヶ月に1回、最低でも半年に1回は行くようにしましょう。
③歯磨きでしっかりと汚れを落とす
定期検診に行くことも大切ですが、定期検診は1年に2回や3回。
やはり毎日のケアをしっかりしていなければ定期検診に行っても悪化してしまいます。
毎日の歯ブラシ、適当にやっていませんか?
汚れがつきやすいところは決まっていて、そこが落とせていないと歯ブラシをしていても虫歯や歯周病になってしまう場合があります。
ここでは詳しい磨き方の説明は省略しますが、どこに汚れがつきやすいか理解し、そこを落とすことを意識しましょう。
全体をしっかり磨くとなると1回の歯磨きは4,5分かかると思います。
それよりも全然短い!という方は要注意です。
それから歯磨きのタイミングですが、できれば朝昼晩の食後にするのが1番いいのですが、難しい場合もあると思います。
そういった方は夜、寝る前の歯磨きを重点的に行ってください。
寝ている間は唾液の分泌が減り、虫歯菌の活動が活発となる時間帯です。
その時間帯に汚れが残っていると虫歯になりやすいので寝る前の歯磨きは念入りにしましょう。
④補助的清掃用具を使う
一番効率よく汚れを落とすことができるのは歯ブラシですが、実際歯ブラシだけではすべての汚れを落とすことは難しいです。
特に歯と歯の間は毛先が届かず汚れが残りやすい場所なので、デンタルフロスの使用をオススメします。デンタルフロスが使いにくい場合は糸ようじでも代用可能です。
できれば毎日使っていただくといいのですが、2、3日に1回でも使わないよりは効果があるため、ぜひ使っていただきたいと思います。
また、歯間ブラシも歯と歯の間の汚れを落とすものですが、歯間ブラシは歯と歯の間が空いてないのに使ったり、適正なサイズより大きいものを使ったりすると逆に歯茎を傷つけてしまう場合があります。
もしわからない場合は歯科医院で相談してから使うようにしてください。
⑤全身の健康に気を使う
お口の中と全身はとても深く関係しています。
口腔内と全身の健康は深く関係しています。
例えば糖尿病を持っている方は歯周病になりやすいのですが、逆に歯周病の方も糖尿病になりやすいという研究結果が発表されています。
それから、お口の中の細菌が身体の中に入ることにより、誤嚥性肺炎や心疾患、痴呆、そしてお腹に赤ちゃんがいる妊婦さんは早産や低体重出産というリスクが高くなる場合があります。
そして身体の病気でお薬を飲んでいる方は、歯茎が腫れたり炎症が起きたりすることもあります。
実際に、寝たきりの高齢者の方が歯のクリーニングをしっかりすると歩けるようになったという実例もあるのです!
全て説明するととても長くなってしまうのですが、このように口腔内と全身は相互で深く関係しているのです。
歯科界ではずいぶん前から言われていたことですが、最近になってますます研究も進み、いろいろなところで言われるようになってきました。
そのため、歯を健康に維持するということは、歯だけではなく全身にも影響してくるということを是非理解していただきたいと思います。
口腔内をしっかり管理し、健康に生活していけるよう心掛けましょう!